ゾウコの鼻そうじ

ある晩、ゾウコさんは外へ出て「とってもいい匂いがする。
私はゾウだから鼻がきくの」と言って、夜空に鼻を突き出しました。
ゾウコさんは何度も何度も、大きく息を吸ったり吐いたりしたので
とうとう星のかけらまで、いくつも鼻に吸い込んでしまいました。
「これはたいへん。かけらがたまると、鼻の中が夜空になっちゃうのよ」と
物知りな家政婦さんが大勢やってきて、ゾウコさんの鼻に
しばらく住み着いてくれることになりました。

キャンバス、アクリル絵具、鉛筆

 

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